九州エリアのリテールメディアをネットワーク化する
2024.10.01
(株)SalesPlus 代表取締役副社長COO 関 晋弥
九州の有力流通2社から始まった 「九州リテールメディア連合会」
Q)
まず九州リテールメディア連合会の座組について教えてください。
関)
はい。九州リテールメディア連合会は、九州エリアの有力流通のリテールメディアをネットワーク化する座組みです。今後はシステムでネットワークを作っていきたいと考えていますが、今は人力でネットワークを作っているというのが特徴ですかね。
Q)
九州リテールメディア連合会ができた “きっかけ” を教えてください。
関)
九州エリアを代表する大手流通であるトライアルカンパニーの幹部とイオン九州の幹部が、「一緒にやってみようか」って、SalesPlusに声をかけてくださったのが最初のきっかけでした。九州に本拠地を置く大手小売企業のうちの2社が 「一緒にやる!」 ってなったのは、メーカーさんにも大きなインパクトを与えました。
調味料メーカーのシェアが逆転
Q)
発足当時、メーカーさんへの影響はいかがだったでしょうか?
関)
某スパイスメーカーで冬の時期に鍋に合う調味料のPRで、イオン九州とトライアルカンパニーのデジタルサイネージで、同じ映像素材を流してもらって、さらに店頭陳列を連動実施いただいた結果、初めてその商品のシェアが競合メーカーと逆転したんです。そのとき、本当に大きな手応えを感じましたね。この後もお菓子メーカーなどの商材でも実施して、結果を出すことができました。
第5回九州リテールメディア連合会(2024.7/12実施)
(株)SalesPlus ビジネスプロデューサー 髙見 茂秀
テレビCM・デジタル広告 × リテールメディア × 売り場連動
Q)
これまでにあまり例を見ない取り組みだと思うのですが、具体的にどんな施策を実施しているのでしょうか?
高見)
テレビCMとリテールメディア、そして売り場作り、この三つを重ね合わせた施策を実施しています。施策を通して、その商品のシェアを上げ、流通社のカテゴリーシェアを底上げしたいと考えています。
Q)
運営する上で大変なことや、困ったことはありますか?
高見)
商品部が考える販売計画とメーカーさんの思いを結び付け、施策に反映させていくことが難しいですね。
Q)
そういう難しさがあっても、メーカーさんからのお問い合わせは増えているそうですね?
高見)
日を追うごとに増えています。特に九州リテールメディア横断でやりたいというお問い合わせが多いです。
九州から全国へ!
Q)
九州リテールメディア連合会のような、地域の小売業を巻き込んでいく事業。今後の展望を教えてください。
関)
九州以外にも作りたいです。そしていずれ全国でできるようにしたいです。
高見)
エリアメディアマーケティングにおいて実績を積み重ねることが、今後も基本的な考え方になると思います。九州で好事例をつくり、北海道や、近畿、中国、そして全国に広げていけるといいなと思っています。
Retail AI×電通 それぞれの強みを生かした “一気通貫のマーケティング力”
Q)
「九州リテールメディア連合会はSalesPlusだからこそできた!」
その理由について教えてください。
高見)
Retail AI × 電通 の座組があるからだと思います。リテールDXで小売業界の先を走るRetail AI社と、日本のマーケティングの雄 電通グループ の協業が、新しいsolutionを生み出す力の源泉になっています。リテールメディアは小売りの知識だけではダメだし、広告の知識だけでもダメです。両方の力が上手にかみ合わないと、組織を成長させていくことができないと考えています。
Q)
関さんはどうですか?
関)
そうですね…私の熱意ですかね(笑)。
他のリテールメディア企業は、どっちかっていうと広告代理店側に寄っていると思うんです。SalesPlusは小売業の知見も十分に有していますし、広告を発信する力も有しています。そしてその力のバランスが絶妙に上手くいっているんだと思います。だから一気通貫でマーケティング施策を実施できる。SalesPlusにはそんな力があるから、九州リテールメディア連合会を成長させていけるのだと思います。